1. トップページ
  2. がま口ざいふのがまちゃん

こぐまじゅんこさん

詩を書いたり童話を書いたりしている主婦です。 みなさん、よろしくお願いします。 MyISBN−デザインエッグ社さんから、絵本「おしえて!ねこばあちゃん」を出版しました。 アマゾンでも取り扱っていますので、よかったら みてくださいね。 ブログ「こぐまのノート」も書いています。

性別 女性
将来の夢 自分の書いた童話を孫に読んで聞かせたいです。
座右の銘 しあわせはいつも自分の心がきめる

投稿済みの作品

1

がま口ざいふのがまちゃん

17/10/10 コンテスト(テーマ):第145回 時空モノガタリ文学賞 【 財布 】 コメント:0件 こぐまじゅんこ 閲覧数:206

この作品を評価する

 きいちゃんは、五さい。
 きいちゃんは、誕生日のプレゼントに、がま口ざいふをもらいました。
 真っ赤ながま口ざいふです。
 きいちゃんは、そのおさいふに、「がまちゃん」という名前をつけました。
 保育園からかえると、いつもがまちゃんといっしょです。

 ある日、がまちゃんをポケットに入れて、おさんぽにでかけました。
 とちゅうで、かわいい子犬をみつけました。
 きいちゃんは、かけていって、子犬の頭をなでます。
 子犬は、くぅんくぅんと、うれしそうになきました。
 きいちゃんは、(すてられたのかなぁ。)とおもいました。
 家につれてかえって、おかあさんに、かってもいいかきいてみよう。
 きいちゃんは、子犬をだっこして、かけだしました。
 そのとき、がまちゃんは、ポケットから、ポトンとおっこちてしまいました。

 きいちゃんは、気がつきません。
 家に向かって走っていきます。

 がまちゃんは、道ばたにおっこちて、とほうにくれていました。
 お日さまが、西の空にしずんでいきます。
 がまちゃんは、さみしくて、かなしくて、なきそうでした。
 くらい夜のあいだ、がまちゃんは、
(きいちゃんに、あえますように……。)
と、ずっと心の中でいのっていました。

 朝になりました。
 きいちゃんには、まだあえません。
 がまちゃんは、こころぼそくなって、とおりかかったねこさんに、ききます。
「きいちゃん、こないかなぁ?」
「さあね。」
 ねこさんは、そっけなくいって、かけていきました。
 がまちゃんは、なきだしそう。
 でも、ぜったい、きいちゃんにあうんだと、心の中できめていたので、ぐっとがまんしました。
「なくもんか!」

 お昼がすぎ、保育園のお迎えの時間になりました。おかあさんと子どもたちが、家にかえっています。
 きいちゃんも、おかあさんといっしょに家にかえりました。
 きいちゃんは、おかあさんに、おつかいと、子犬のポチのおさんぽをたのまれました。
 お金をがまちゃんに入れようとして、ポケットをさがしたら、がまちゃんがいません。
「がまちゃんがいない!」
 きいちゃんは、あわてました。
「どうしたんだろう。どこに行っちゃったんだろう。」
 キョロキョロあたりをみまわしても、がまちゃんはいません。
 しかたなく、ポケットにお金を入れてでかけました。
 とぼとぼと、あるいていると、きいちゃんのポケットから、コロンと百円玉がころがりおちました。
 コロコロ コロコロ
 百円玉は、ころがっていきます。
「まってー。」
 きいちゃんが、おいかけます。
 パクリ
 何かが、百円玉をくわえました。
 なんと、それは、がまちゃんでした。
 きいちゃんは、びっくり。
「がまちゃん! ここにいたんだね。」
 がまちゃんは、百円玉をわたすと、
「きいちゃんに、あいたかったよー。」
と、ないてよろこびました。

 きいちゃんは、だいじそうに、がまちゃんをかかえて、ポチといっしょに家にかえります。

 夕焼け空が、やさしくほほえんでいました。


コメント・評価を投稿する

コメントの投稿するにはログインしてください。
コメントを入力してください。

このストーリーに関するコメント

ログイン