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ぴっぴさん

少し投稿してみて自分が『異世界』『ファンタジー』『魔法』『有り得ない設定』がダメだと知りました。

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本部長!チャックが全開です!

17/08/30 コンテスト(テーマ):第142回 時空モノガタリ文学賞 【 上司 】 コメント:1件 ぴっぴ 閲覧数:151

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仮想通貨が揺れている原因を熱く語る田中一夫本部長のチャックが全開だ。社内でもスタイリッシュで、仕事の流儀も一流、愛情を持った指導で部下らの信頼も厚い田中本部長の三色旗にマヌケという傷が付こうとしている。しかも見えている赤いパンツが、裏の人格をイメージさせてしまう。このままでは本当にまずい!

「おい、ヤス!本部長のチャックが全開だ。気が付いてたか?」同期入社の原田が耳打ちしてきた。
「ヤバいな」
私と原田は新人時代に本部長より大変お世話になり、心から本部長を尊敬していた。一刻も早く、且つさり気なく、恥をかかせないようにチャックを閉めて頂かなければ!

しかし、俺たちゲームのプログラマーとしては、面白そうなことは、どんどんエスカレートさせてこそ閃きがあるというもので、そこで悪ノリ大好きな俺たちは、メールという無粋なツールに頼らずに、どちらが先に気づかせるかというゲームをしようということになった。負けた方は年収をFacebookに上げる罰ゲームつきだ。

先行はいつも俺からだ。名付けて『炭酸がぶ飲みトイレに行って帰ってきたらアラ?閉まってる〜』作戦だ。これはもう確実!
ただし、少しタイムラグが出てしまうのが難点だが仕方ない。
早速一階ホールに降りて自販機の前に立つ。するとあるじゃありませんか。

「本部長!脂肪をボーボー燃やすトクホのコーラ買って来たんですけど一緒にどうですか?」
遠くの原田の席から「不自然!」っと声がした。やっぱり朝一番でコーラを飲めっていう展開が無理だわな。
けど、さすが本部長「暑い日にはコーラだよな」と言ってグイッと飲んでくれました。さすが神対応。
これで勝ち決まり。原田のほうに向かってVサイン。さて、君はどんな手を打ってくるのかな?

原田はおもむろに立ち上がり、本部長に近づいて「本部長!」と言って自分のチャックをガッと掴んで激しく上げ下げした。
 お前!それは身体張りすぎだろ!見ろ!本部長の顔を!どうしていいかわからない顔しているだろ!
「原田。何考えているの?」本部長の隣にいた女子社員が言った。
「本部長!」原田は熱い口調で、何度も自分のチャックを上げ下げした。
バカだなーあんなことしたらお前が変態だと思われるだけじゃん!
「お前……変態だな」本部長が見下すように言った。
ほら!言われた。やり方がストレートすぎるんだ。
「……」切ない目線を送って原田が立ち尽くしている。ライフが0になっているようだ。それより女子社員の目線がアソコに釘付けになっているぞ。あの顔は(原田ってホモだったんだー)って顔だ。

「あー、トイレ行ってくるわ。原田ぁ、バカやってないでちゃんと仕事しろ」そう言って本部長は立ち上がった。

さっそくトイレですか?
来ましたな。これで俺の勝ち。
ウキウキしちゃうな!いやー朝から気分がいい!
年収を本当に晒すのはかわいそうだから、今晩あたり焼き肉にでもご馳走になるかな〜
いやいや、ムフフな飲み屋さんも捨てられん。
 へんな妄想で頭の中がいっぱいになったころ遠くで原田がゲラゲラ笑っている。 

?何?

その原因はトイレから帰ってきた本部長のチャックがまだ全開だったからだ。
「なんですとー!」つい叫んでいた。
え?なぜ?そんなことが?
考えている間にスルスルっとシューティングゲームの兵士のように、原田が本部長の席に近づいている。
何かするのか?と思ったらフッとしゃがんで本部長の机の前から輪ゴムで狙いをつけている。
机の下からアソコを直接攻撃か?! 敵の反撃に会うぞ!
「原田!それはまず……」いだろうと言おうとしたときには発射されていて、キレイにクリーンヒットしていた。
「うおっ! 痛て! だれだ? また原田か? ……ったくちょっと来い!」
原田が捕まった。ヤバい!
原田ぁ!待ってろ!今行く!俺が行くまで死ぬな!
いつの間にか本部長というボスキャラと戦っているかのようになってきている。
「うおおおおお」俺は机の横にあったゲームの販促用の丸めてあるポスターを剣の代わりにして本部長の席に切り込んだ。
「原田ぁ!今だ!逃げろ!」そう叫んで本部長のアソコに剣を突き立てた。  

ぶぎゅる!

「ぐわー」と言ってボスキャラは死んだ。

後日、俺と原田で新しいゲームのチームを作ることになった。わざわざチャックを開けて部下の中から面白そうな人材を発掘するイベントだったらしい。

「本部長!それは広い意味でセクハラです!」


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このストーリーに関するコメント

17/09/05 トツナン

拝読しました。
何と言いますか主人公と原田氏が楽しみすぎていて、正直、本部長のイメージに傷がっとかいう心配は遥か彼方に置き去りにされているような気がしてなりません。こうなってくると『大変お世話になり、心から本部長を尊敬していた』と評された本部長の、両氏に対する新人時代の教育が、ひたすら楽しむ、以外になかったのではないかと思えました。
急展開の終幕でしたが、最後のセリフは、むしろファッションだと言い張って意地でも閉めない本部長に、隣の席の女子社員が冷たく言い放つことで頭を冷ましてほしい思うほど、賑々しいストーリーでした。

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