1. トップページ
  2. ウェイトレス

こぐまじゅんこさん

詩を書いたり童話を書いたりしている主婦です。 みなさん、よろしくお願いします。 MyISBN−デザインエッグ社さんから、絵本「おしえて!ねこばあちゃん」を出版しました。 アマゾンでも取り扱っていますので、よかったら みてくださいね。 ブログ「こぐまのノート」も書いています。

性別 女性
将来の夢 自分の書いた童話を孫に読んで聞かせたいです。
座右の銘 しあわせはいつも自分の心がきめる

投稿済みの作品

2

ウェイトレス

12/12/03 コンテスト(テーマ):【 喫茶店 】 コメント:2件 こぐまじゅんこ 閲覧数:1632

この作品を評価する

 今から20年ほど前の話だ。
 あこがれの女子大生になった私は、大学生活にも慣れ、何かアルバイトをしてみようと
思っていた。

 ある日、大学の近くの喫茶店に、バイト募集の張り紙をみつけた。
 喫茶店のウェイトレスさんになるのは、かわいくて、目立つ子じゃないとむかないのかなぁ・・・と自信はなかったが、仕送りだけでは、厳しくなってきた懐具合を考えて、
思い切って、電話をかけてみる。かんたんな面接を受けて、その日のうちに採用が決まった。

 夕方の5時から22時まで。

 特別かわいいわけでも、社交的でもない私が、ウェイトレスをしている。
 なんだか申し訳ない。

 その喫茶店には、同じ大学の1つ上の男の先輩、青木さんが、ウェイターとして働いていた。その先輩は、イケメンだったけど、私との相性は悪く、何かとよく注意されていた。

 バイト初日。
 喫茶店のトイレ掃除を頼まれた私は、よくわからないなぁ・・・と思いながら、便器をタワシでこすっただけで、すませた。
 すると、青木さんが、
「あのなぁ、あんなん掃除したことにならないから!水をまいて、全体をタワシでこするんや!」
と、すっごい怒られた。
 私は、へこんでしまった。

 初日のバイトは、さんざんだったが、1か月、なんとか続いている。

 それでも、私の失敗はとどまることを知らなかった。

 ある晩は、男のお客さんに、
「抹茶ある?」
って聞かれて、
「すみません。うちには、まっちゃはないんです。」
と答えたら、
「そうじゃなくて、マッチあるの?」
と言われ、私は、顔から火がでるほど恥ずかしかった。

 大学のサークル仲間が、おもしろがって顔をだしてくれたりしたけど、他のお客さんの注文を聞くのが忙しくって、ほったらかしにしてしまったり・・・。

 そのたび、青木さんには、きついダメだしをされていた。

 それでも、まかないを食べるのが楽しみで、私は、なんとかバイトをつづけていた。

 半年がたった。

 青木さんが、私の肩をポンと叩いて、
「やっと、1人前になったな。」
と言ってくれた。

 私は、うれしくて心の中でガッツポーズをした。

 初めてのバイトは、怒られてばかりだったけど、私の知らない世界をみることができたし、お金を稼ぐということの大変さと、働くことの楽しさ、厳しさも知ることができた。

 今となっては、よい思い出なのだ。


コメント・評価を投稿する

コメントの投稿するにはログインしてください。
コメントを入力してください。

このストーリーに関するコメント

12/12/03 泡沫恋歌

こぐまじゅんこ 様。

拝読しました。

初めてのバイトでお金を稼ぐ厳しさをみんな勉強するんですよ。
半年も続いたら大したもの、バイトを通じて人間が成長していったんだと
思います。

最後はガッツポーズで良かったです!

12/12/04 こぐまじゅんこ

泡沫恋歌さま。

コメント、ありがとうございます。
バイトって、ほんとに社会勉強になりますよね。
世間知らずだった私ですが、いい経験になりました。

ログイン