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泡沫恋歌さん

泡沫恋歌(うたかた れんか)と申します。

性別 女性
将来の夢 いろいろ有りますが、声優ソムリエになりたいかも。
座右の銘 楽しんで創作をすること。

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流れ星☆

17/07/03 コンテスト(テーマ):第137回 時空モノガタリ文学賞 【 海 】 コメント:0件 泡沫恋歌 閲覧数:133

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ドキドキするような恋がしたかった。
海にきたら、きっとそんな恋に出会える気がしてた。

あたし、早川留美は高三の受験生。
高校生最後の夏休み、親友の未可子に誘われて一泊の海水浴に参加した。
今年の春に彼氏と別れてからは、ひたすら受験勉強に打ち込んできたけれど……たまに息抜きがしたくなった。
大学に入ったら、もう何も目標がないんだもの。

海にきたら、新しい恋が始まる予感がする。
期待を胸に、いざ、海へ!
――が、甘かった!!
メンバーは未可子の彼氏の友人(他校の生徒)男子が五人と女子四人だった。
しかし、その内三組はカップルなのだ。シングルなのは私と男子が二人いる。オタクの健一くんと女たらしと評判の玲人くん、この二人の中から私の相手を選ぶなんて、無理! 無理!!
だって、健一くんは「僕は二次元しか興味ない」って、ゲームばっかりやってる。ったく、なんで海水浴にきたのよ。そして玲人くんは「俺に惚れてもいいぜぇー、付き合ってやるさ」だって! その上から目線の態度はなんなの? ムカついたから、こいつら相手にしない!
行きのバスの中から、カップル組はラブラブしてて、目のやり場に困ってしまう。海に着いてもビーチパラソルの下で、やっぱりラブラブじゃん。
んもぉー!! そんなにラブラブしたけりゃあ自分たちだけで海にいけばいいのに!

シングル組の健一くんは日差しが眩しいからと、先に宿の方へ引き上げちゃった。礼人くんはビーチの女の子たちに声を掛けまくってる。この人はマジでナンパ師だよ。
まあ、せっかく海にきたんだし、あたしは海水浴を楽しむことにする。遠浅の海で水もきれいだし、ボッチで海と戯れることにした。
夕方近く、カップルのひと組がケンカを始めた。怒った彼女が家に帰ってしまったようだ。やれやれご愁傷さま。

宿に戻って、みんなで食事したけど……彼女に逃げられた、彼氏さんションボリしてて、見ていて痛々しい。なんか、ああいうの見てると恋をするのに臆病になってしまう。
前の彼氏に彼女ができて、実はあたしフラらちゃったんだよ。やっと心の傷が癒えてきたけど、あんな悔しい想いは二度としたくないよ。

夜になって、女子の部屋にいるのはあたし独りだけ、他の女の子たちは彼氏と一緒に姿をくらました。ああ、リア充がうらやましい!
ボッチじゃあ、つまんないから宿の近くの海岸を散歩することにした。
しばらく歩いていくと砂浜に寝転んでいる人がいる。地元のヤンキーだったら、絡まれたら怖いし引き返そうとしたら、その人に「星がきれいだね」と声を掛けられた。
振り返って見たら、一緒に海にきたメンバーだった。とにかくカップルがラブラブしてて、自分たち以外とは話もしないという不思議なツアーだったけど、顔くらいは覚えてる。
そう、彼女に逃げられた彼氏さんだった。ショックのあまり、海に飛び込まないか心配だったので、黙って、隣に座った。
「今日は見苦しいところを見られた」
「いえ、まあ、いろいろありますから……」
「僕、落ち込んでるように見える?」
その質問には答えられない。スルーしよう。
「……実はそうでもないんだ」
「えっ! そうなんですか?」
「うん。心が軽くなった」
「あのう、彼女さん追いかけなくてよかったの?」
「薄情だと思われるかもしれないけど、未練はないんだ」
「付き合って長いの?」
「もうすぐ一年だった。けど心は離れていた」
「ラブラブに見えたけど……」
「大学も別々だし、この海を最後に受験勉強に打ち込むため別れようと思ってた」
「大学はどこ受けるの?」
「一応、K大に決めてる」
「えっ! あたしもK大の文系だよ」
不意に起き上がって、彼氏さんが訊ねた。
「君、名前は?」
「あ、あたし早川留美です」
「僕は濱田駿。よろしく」
夕闇の中で、あたしたちはお互い見つめ合った。駿くんって割とイケメンだわ。結構タイプだったりして……。
その時、夜空に光の矢が落ちていった――。
「今、流れ星が……」
「うん。僕、流れ星を見たのは初めて」
「実はあたしも……」
今はあたしも駿くんもボッチ。そんな二人が一緒に流れ星を見るなんて、運命感じちゃう。
「流れるのが早くて、願い事が言えなかった」
実は嘘。“彼氏が欲しい”と三回唱えた。
「同じ大学に合格できたらいいな」
「ハイ。合格してみせます!」
心地よい潮風が頬を撫でる。
「来年は二人で海にいこう」
駿くんの言葉に、あたしの胸がドキドキした。

翌日のバスの中、もうひと組カップルが壊れてた。彼女がナンパ師の玲人とカップリングしていたのだ。未可子のカップルは安泰だったようだ。
そして新しいカップルが誕生した! 
あたしと駿くんは意気投合して仲よくなった。今はバスのシートにラブラブで座っているのだ。
やったー! ドキドキする恋を海で見つけたよん。


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