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seikaさん

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性別 女性
将来の夢 生まれ変わること
座右の銘 朝、一杯のコーヒー

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失敗だった…後悔の海

17/06/18 コンテスト(テーマ):第137回 時空モノガタリ文学賞 【 海 】 コメント:0件 seika 閲覧数:128

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「失敗だった…。」
戸舞賛歌は後悔の海の真っ只中にいた。

「うるさい、文句言わずに黙っていう事きけ!!」
ドイツ文学者戸舞賛歌はそう怒鳴りさえすればいう事をきくと思っていた。口答えは一切許されない。いやならこの家から出て行けといえば・・・。
そして戸舞賛歌は仲間のナカノコーサクとミナトシュージを率いてお得意の登山に出かけていた。
「おい、陸別町って知っているか?」
と戸舞賛歌はナカノとミナトに質問する。
「ああ、北海道の町でしょ。」
「そーだ。明け方の最低気温は−30度になる。が昼間は−10℃まであがる。すると町民はどう感じると思うか?」
「さあ・・寒さが緩んだ・・・?」
「いやぁー、それが暑いと感じるんだ。子供なんかは−10℃なると服を脱いで裸になるらしいんだ。小学生の高学年のもう生理の始まった女の子なんかも脱いで小さな胸を見せるらしい。」
「ほー。」
「−10℃で暑いとは・・・よし気に入った!」
「あ、戸舞さん、陸別町に住むつもりなんですね。」
「そうだ、気に入った。よし、陸別町に住む!こんなに面白いところはない!」
「奥さんや娘さんも何も言わないんですか?」
「あいつらが何か言うはずはないっ。」
そして戸舞賛歌はナカノコーサクとミナトシュージとわかれて戸舞邸に帰った。
「おい、帰ったぞー。」
といってもドアに鍵がかかってままだ。
「なんだ出かけているのか?」
しょうがないとおもってケータイを取り出し、妻理紗のケータイに電話する。すると理沙の着信音、ベートーベンの一種モーツァルトミサ曲ブレーブス馬鹿ミサが中から聞こえる。
「・・・?」
「・・詩織はどうだっ?」
今度は詩織のケータイにかけると、やはり室内から詩織の着信音であるベートーベンの一種バッハのブランデーブルク協奏曲が聞こえる・・・。
「・・・。」
しかたなしに合鍵で室内に入る。するといつもと気配が異なっていた・・・。
「・・・。」
もしや妻理紗と娘詩織がこの家から逃げ出したのでは・・・?そんな不安が戸舞賛歌の脳裏を過ぎった・・・。いままで有無を言わさすに強引に言うことを聞かせてきたことに音を上げて逃げ出してしまったのではないか・・・?しかしあの二人に行くところなど無いはずだが・・・?
「うるさい!文句言うな! 黙っていう事聞け!イヤならここから出て行け!」
といえばなんでもいう事を聞いていた理沙と詩織だが・・・しかし・・・。
戸舞賛歌は愕然とした。そしてどうしたらいいのか解らなかった。ちょうど古代地中海沿岸にあった通商国家「サルマタ」の研究に着手していたところだが、サルマタ研究どころではなくなってしまった・・・。
「・・・。」
言葉を失った戸舞賛歌は、懇意にしている近くの古書店「山水書店」にいくことにした。ここはいつでもすっぴんの女主人が一人でやっていて、いつでもベートーベン音楽が流れいることで戸舞賛歌画は気に入っていたのた。さらにここでは百五十円だすと質素なテーブルと椅子でそこにおいてあるインスタントコーヒーを一杯飲むことが出来る。戸舞賛歌はこの山水書店のなかにある岩波からでている詰まらなそうな本を読んではまずいコーヒーを飲むのが楽しみだった。
そして山水書店にいく。高円寺ルック商店街中ほどにあって商店街の雰囲気とはまったくことなっている。ベートーベンが流れ、本の背表紙が輝きはじめた。この狭い店内が無限の広がりを持った小宇宙に感じられた。妻理紗と娘詩織はこの世界がわかると思っていたが・・・あらためて戸舞賛歌はあの二人に裏切られた・・・という思いで一杯になった。それで戸舞賛歌はいつでもすっぴんの山水書店の女主人にこんなこをたずねてみた。
「あの・・・店長さんはもう・・・閉経されましたが・・・?まだ生理があるのだったら使っているナプキンの種類と銘柄を教えてください。またナプキンでスレたりムレ無たりして痒くなってしょうがないときは人前でもボリボリ掻きますか・・・?この店の売り上げではとてもフェミニーナ軟膏は買えそうもないので僕がフェミニーナ軟膏をプレゼントしようと思いますが・・・。」
コこれを聴いていつでもすっぴんの山水書店の店長さんはすごく怖い顔をして
「もうこの店から出て行ってください。二度と来ないでください。」
といってはほうきを振り上げて戸舞賛歌を追い出した。
「・・・。」
戸舞賛歌はどうして自分が山水書店の女店長を怒らせてしまったのかわからなかった・・・。ただ理紗と詩織が家からでいったのかおそらく生理の前でイライラしているというのに天気も悪くて余計イライラしたからではないかと思った。

そして戸舞賛歌は後悔した。
「失敗だった…。」


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