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寛解男子さん

いつもの日常、変わりのない平凡。ただ、それでも見方を変えれば、非日常的。毎日が少しづつ変わっている。みんなそんなことも知らないで笑ってる。その中で、切り口を見つけたい。

性別 男性
将来の夢 童話作家
座右の銘 安寧秩序(あんねいちつじょ)

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「コバルトブルーの瞳」

17/06/07 コンテスト(テーマ):第137回 時空モノガタリ文学賞 【 海 】 コメント:0件 寛解男子 閲覧数:118

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「コバルトブルーの瞳」
彼女は、コバルトブルーの瞳をしていた。あのサンゴ礁の海の底にしか見ることのできないコバルトブルー。オーシャンブルーである。それに彼女の瞳には小宇宙のように、キラキラ輝く星たちでいっぱいに広がっていた。じっと観ていると、吸い込まれそうだ。彼女は熱帯地方の海のダイビングの為に生きている。
彼女の名前は、海野青(うみのあお)友達からは、「アオ」と呼ばれている。アオはこの島で生まれ育った。
彼女の両親は大きな町で、小さなバーで働いている。両親は毎日が忙しかった。だからアオは邪魔な存在だった。アオが生まれた時は、青い目をした子、どこまでも、どこまでも続く海の青。という名前を付けた。親子3人幸せな家族になるはずだった。でも両親の店はうまくいっていなかった。母は私が、一歳になると、母の父親でお爺ちゃんの住んでいる小さな島にあずけられた。お爺ちゃんと、お婆ちゃんは、生まれた時からこの海に囲まれた美しい島に住んでいる。「なあ、アオ、お前のお父さんとお母さんは、お前を捨てたんじゃない、都会という大きな闇に包まれてしまったんだ。仕方のないことだ。だからこの青い海の島で生きていくんだ」お爺ちゃんは、この小さな島では有名な人物だった。たくさんのクルーザーと、ホテルを持っていて、都会から離れてこの青い海にたくさんの客がダイビングをするために、疲れた体を癒しに海にやってきた。お爺ちゃんと、お婆ちゃんはとは、アオの面倒など見なかった。大きなお屋敷には、お手伝いさんが三人いた。アオはいつもひとりで遊んだ。 
アオの遊ぶところは青い海、白い砂浜だった。青い石を見つけては、小さな飴玉の入っていた空き缶に入れた。「私はこれからどうしたらいいの」アオは分からなかった。アオは、いつものように岬の岩場の先で夕陽をいた。アオは、一六歳になると独立した。自分で集めた青い石を加工してネックレスにしたり、ピアスにしたり、ブレスレットにしたりして、観光客に売るためにのお店を作ることだった。お店は、最初お爺さんに頼んで、土地と二階建ての家を建ててもらった。一階はお店で、二階がアオの部屋となった。お店の名前は「オーシャンブルーの瞳」となずけられた。小さなアクセサリーショップ。少女の頃、海の絵を、たくさん描いた。少女の絵は熱帯魚やサンゴ礁、オーシャンブルーの中を自由に泳いでいる人魚の絵を描いた。
ここは南の島、小さな島である。ダイバーにとっては最高の島である。少女の頃、そう、彼女は、オーシャンブルーの中で泳ぐ人魚に憧れていた。
「どうして人間は海の中で生きていけないの」彼女は大人になっても真剣に考えていた。
あと、三十分でボンベの酸素が無くなる。もうボートに戻る時間だ。ダイバーたちは、ゆっくり時間をかけてボートに戻った。彼女はいつもこの時間が好きになれなかった。しかし、ダイバーにとって必要な行動である。    
島に戻るボートで彼女のコバルトブルーの瞳は閉じられたままだった。
夜の海が見えるカウンターの隅で彼女はワインを飲んでいた。「また人魚のことかい?」彼女は不機嫌な顔をしている。
「そうよ、あなたには分からないことだろうけど」
「そんなに人魚になりたいのかい?だったら今度、もっとここより南の島で、大きな岩で覆われた海の底で人魚を観たという噂の洞窟がある」明日、行ってみるかい?
「えっどこそれはどこにあるの?」コバルトブルーの瞳が、暗い夜の中で輝いた。
彼女は人魚が住んでいる海の洞窟に来ていた。オーシャンブルーの海にはなかなかない濃いブルーだった。
そして、彼女はすぐに海の中に溶け込んだ。彼は突然のことで焦った。彼女を見つけることは出来なかった。
・・・本当に人魚になったんだ・・・幸せになったんだ。よかった・・・彼は確信した。


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