林一さん

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口笛

17/05/31 コンテスト(テーマ):第136回 時空モノガタリ文学賞 【 音楽 】 コメント:0件 林一 閲覧数:258

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 田村大輔はかつて、口笛を吹くことができなかった。大輔がそのことに気が付いたのは、小学生の時だ。
 友達が口笛を吹いているのを聴いた大輔は、真似をして口笛を吹こうとしたのだが、フーフーと息が唇から漏れるだけでうまくいかなった。
 中学生になっても、大輔は口笛を吹くことができなかった。この頃から大輔は、口笛ができないことに対して、コンプレックスを抱くようになっていた。
 高校生になった大輔は、何としても口笛を吹くため、友人に頼んで口笛を吹いてもらい、その唇の形や息の強さなどを研究した。その甲斐あってか、大輔は少しだけ口笛が吹けるようになっていた。しかし、まだまだ音は小さく、完璧な口笛には程遠かった。
 その後も大輔は、完璧な口笛を目指し、日々研究を続けた。

 四〇年後。
「今年のノーベル平和賞は、田村大輔さんに決まりました。田村さんは、口笛を誰にでも吹けるようになるためのコツをまとめた本、口笛大全を執筆し、世界中でベストセラーとなりました。その後、世界中の恵まれない子供達に口笛を教える活動を始め、貧富の差に関係なく誰にでも楽しめる楽器として口笛を世界中に広めたことが評価されて、本日の受賞となりました」


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