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seikaさん

かつては女子中学生でした。

性別 女性
将来の夢 生まれ変わること
座右の銘 朝、一杯のコーヒー

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何だその反抗的な目は!口答えするな!

17/04/24 コンテスト(テーマ):第104回 【 自由投稿スペース 】 コメント:0件 seika 閲覧数:449

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 有名なドイツ文学者であり、クラシック音楽や歴史にも造詣の深い戸舞賛歌の偲ぶ会が所沢のシティホテル、所沢プロペ通り内『ロミオ』で開催された。企画主導会の司会は戸舞賛歌の書斎に出入りしていたナカノとミナト、費用負担および雑用下働きおよびツカイパシリは戸舞賛歌の娘詩織が担った。ナカノは得意げにこの偲ぶ会を仕切っていた。一方の詩織は中野に怒られないようにナカノの顔色を伺っていた。「これから戸舞さんの家を『教養の城、知識の御殿にいますから。いつでもボクを通してお気軽にいらしてください。」とナカノは会の参加者たちに告げた。それを見て詩織は何もいえなかった・・・。一方ナカノは詩織に「何打その反抗的な目は、口ごたえするなっ!」と一喝すればそれで済むと思っていた。そして偲ぶ会が終わって少し経った頃、ナカノの家には深夜電話がかかってくるようになった。受話器をとると切れてしまう、そして又ベルが鳴る・・・。「・・・アンタが詩織ちゃんに恨まれるようなことをするからよ・・・。」とナカノの妻エイコは不安げにいう。しかしナカノは「うるさい、あんなヤツが戸舞賛歌の娘なんていう資格はない。僕が解らせてやっただけだ!」と突っぱねた。しかし深夜の電話は止む事はなかった。「あんた、詩織ちゃんと一度話をしたら・・・?」とナカノの妻エイコはがいう。「うるさい、本を読まんヤツとは話にならん。」とナカノはまたしても突っぱねた。また道で詩織とあうと「おう、君がボクのいうことに従うんだったら戸舞さんの家においてやってもいいぞ。」なんていっていた。それでまた頻繁に電話が掛かってくるようになった。電話だけではなく道から「ナカノコーサク、地獄に落ちろ!」なんていう呪わしい声もするようになった。それでもナカノは突っぱねていた。「ボクが詩織とかいうヤツを正しく指導してやるかっ、♪ずいずい♪」とはいうものの、内心ナカノは自分がとんでもない相手を敵にまわしてしまった・・・ことにあらためて気が付いた。とんでもない相手・・・というよりドイツ文学者戸舞賛歌とその娘詩織との間の複雑で深刻なしがらみの中に自分が巻き込まれていたことにあらためて気が付いたのである。「・・・。」「・・・どうしてくれる、過去を償って・・・。」夜になると道からナカノを呪う声が聞こえてくる。戸舞賛歌は詩織の父親である。だから詩織を幸せにしなければならないという責任があった。がトマイサンカはそれに気が付きながら自分の文学や学問を優先させた。それに対する責任というものが存在していた。戸舞賛歌死去後に戸舞賛歌になったつもりで振舞っていたナカノはその責任というものをすべて被ったことにようやく気が付いたのだ。「一刻も早く戸舞家から離れたい・・・。」とナカノは思った。しかし一度踏み込んでしまった以上はそう簡単に抜け出すことはできなかった。「ナカノコーサク、過去を償って。」そういう詩織の声は戸舞賛歌が思春期の思春期にした振る舞いに対する憎しみをも含まれていた。思春期の詩織は戸舞賛歌の学問や文学に理解を示さずに本を読んでいないような連中と友達づきあいをしていた。そのことでナカノは戸舞賛歌から相談を受けたことがあった。ナカノは「そういう不届きな娘は有無を言わさずに服従させべき。本を読まないような連中と友達になったのなら強引にも絶縁させるべきだ。」と戸舞賛歌に進言したことを思い出した。今詩織にそのことに対する責任を問われていることに改めてにナカノは気が付いた。「どうしてくれる、過去を償え、ナカノコーサク。」「・・・いいよ、そこまで言われるんだったら学問や文学に理解してほしくない。そこまで言われて・・・。」「何があっても過去を償ってよ!」「・・・どうしたらいいって言うんだ、そんなことできるはずないじゃないか・・・。」「人身御供にしてでも償わせる。あたしと友達との仲を・・・。この人殺し!」「・・・。」あらためてナカノはこの地に始めてきて、そして戸舞賛歌と知り合ったときのことを思い出した。そのとき未だ詩織は小学生だった。ドイツ文学者の娘としては不適切なデニムショートパンツなんかを穿いていた。そのことをナカノは「ドイツ文学者の家なんだから娘にそういう格好をさせるのはどうだろう?ああいう格好は教養や知性という事は瀬にはふさわしくないと思うが・・・。」と苦言を述べたことを思い出した。そのご戸舞家は戸舞賛歌とナカノによって「教養の城、知識の御殿、理想の学び舎」へと変容し、ナカノ家に妻のエイコが洋裁友達を連れてきて女子会をすると、ナカノはい辛くなって戸舞家へと非難したものだった。すると運がよければ高級ウイスキーに在りつけたし、運が悪ければ戸舞賛歌によって山登りに連れて行かされた。この山登りに場合によって学校の青ジャージ姿の詩織も同行していることもあった。そしてその後戸舞家で何が起きていてたのかようやくナカノも解った。詩織はタイのバンコクから戸舞賛歌に対して「どうしてくれる、人生を償え。」という封書を送りつけてきたという。戸舞賛歌はそれでも強引に詩織をなだめるなり押えつけるなりるいは数十万あるマイセンの瀬戸物セットを買ってやるなどして一次的に詩織をなだめ、そして小説群や歴史考証を世に出した。一方詩織は小岩の安アパートに身を寄せて、そしてそこから駅前のディスカウントストアの店員として出勤していたのだ・・・。そんな詩織は「未だ普通の家庭だったあの頃の我が家」に帰ることを夢見ていたという。そして戸舞賛歌が死去したとき、詩織が自分の生まれ育った杉並区成田東の家に久しぶりで帰ってきた。するとそこにはナカノが我が物顔で実効支配していて、詩織を見ては「なんだ今更ノコノコと身内ヅラして帰ってきやがって、お前はココ出て小岩にいったんだろう・・・。」ということになったのだ。そういえばミナトが戸舞家に電話したとき、詩織が出てきたので思わず「何であんたココにいるの、」といってしまい、「だったらねー今からこそっちにいくから、ビールなんか用意しておいて・・・。」といって電話を切って戸舞家にやってきたところ、ビールビンの中にある生暖かい液体は尿としか思えなかったし、皿に盛られて出されたのは腐った野菜だったという。そして「手ぶらでやってきてタダで飲み食い、知識自慢経験自慢散々聞かせて・・・。」と聞こえがよしに言われたという・・・。詩織にしてみればミナトは的でありそして人身御供にしてでもごく普通の家庭を償わせなければならない対象だったことがあらためてわかった。「・・・君にそこまで言われて、教養の城、知識の御殿にして欲しくない・・・。それで君はボクをどうしようというんだ、」「過去を償ってよ。お父さんが死んでからあたしに冷や飯を食わせた過去も、それからあたしを友達の世界から引きなして文学や学問の世界に閉じ込めた過去もみんな償ってよ。」「それが出来るはずないじゃないか!」「だったら人身御供ね。」「・・・キミはボクを殺すつもりか。」「何があっても償ってっいっているのよ。悪魔に魂売り渡してでも、たとえあなたの身が裂かれることになってでも・・・。あたしにか学問も文学も関係ないわ。関係ない学問や文学にタダで協力させられた過去も償ってよ。」こうしてナカノはもう学問だの文学どころでは無くなってしまった・・・。「本の知識の世界しか知らないで世間知らずの癖に人生の先輩ぶって偉そうに指導してやっていいぞ、感謝しろっていう態度で自分のことを偉い知的指導者だと思わせようとしたら、人身御供にする以外ないわ・・・。人身御供にするしかないわ・・・そうやって私の幸せをこわしてくれたんだから・・・あんたの恵にそうな指導的立場のために・・・。」「・・・。」・・・そしてナカノの中の学者としてのアイデンティティが崩れ去った・・・。ナカノはかつてのように学問や本や議論に希望や活路を見出す気にはなれなくなった・・・。それでも詩織は容赦なく「ねぇも過去を償って、未だ過去を償っていないわよ。早くしてよ。イライラするわね。悪魔に魂を売り渡してでもあたしの過去を償ったよ。」と来る。そしてまた深夜電話が掛かってきたり家の前の道から「過去を償ってよ。」という声がする。そしてナカノは戸舞賛歌とナカノが壊してしまった詩織の思春期の友達関係が再構築をすべてをささげる以外許されない運命を生きるしかなくなった・・・。そして詩織の仲がよかった中学生時代の友達が亡くなった。この友達と詩織との関係も戸舞賛歌やナカノが引き裂いた、そして再びナカノは詩織に責められることになる。


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