1. トップページ
  2. スイーツ男子

笹岡 拓也さん

文章で笹岡 拓也の世界を伝えられたらいいなと考えてます。 キャラクターたちがイキイキとした物語を書いて、読んだあと何か残れるような作品にしていきます。

性別 男性
将来の夢 自分の作品を多くの人に読んでもらうこと
座右の銘 生きているだけで幸せ

投稿済みの作品

3

スイーツ男子

17/04/19 コンテスト(テーマ):第133回 時空モノガタリ文学賞 【 スイーツ 】 コメント:1件 笹岡 拓也 閲覧数:705

この作品を評価する

ある日私は会社で可愛いと言われている後輩の源川に話しかけられる。
「あれ課長ってスイーツ男子なんですね!いがーい!」
私はスイーツ男子という言葉が嫌いだ。私はもちろん甘い物が好きでスイーツを食べているワケだが、辛い物や塩っぱい物も好んで食べる。それなのに私が昼休みにお弁当のデザートとして、プリンを食べただけで源川にスイーツ男子と呼ばれるのは非常に心外だ。
次の日、私は昼休みにコンビニで新しく発売された辛い担々麺を食べていた。額に汗がにじむほどの辛さだった。すると昨日私のことをスイーツ男子と呼んできた源川が
「あれれ?課長はスイーツ男子だったと思ったら!辛党だったんですね!」
と和かに言ってきた。源川はきっと私との関係を良くしたい想いで話してくれているのだろう。しかし私はスイーツ男子や辛党などのカテゴリーに分けられるのが嫌だ。
「じゃあ課長は甘党であり辛党である両プレイヤーですね!」
源川は私の気持ちを考えず話し続ける。私はその源川の言葉に耳を疑った。昨日まではスイーツ男子と呼ばれていたはずなのに、知らぬ間に私は甘党と呼ばれるようになっていた。甘党とスイーツ男子の違いはなんなんだ?
私は次の日、会社の飲み会に参加した。少し残っていた仕事を終えてから会場に向かったため、みんなかなり出来上がっていた。そして私の席は源川の隣だった。
「課長ちょっと遅くないですか?」
源川もみんなと同様かなり酔っていた。私だけシラフなのは少し気まずいので、私も帳尻合わせをするために早いペースで酒を飲む。少し酔いが回ってきた私に源川は愚痴を言ってくる。
「課長聞いてくださいよー。坂上先輩とこの前飲んだんですけど、女の子紹介してって何度も言ってくるんですよ?草食系男子のフリして実はハイエナ系男子だったんですよ?ひどくないですかー?」
私は○○系男子という言葉が気になって源川の話など全く入ってこなかった。草食系男子は何となく聞いたことがある。しかしハイエナ系男子なんて言葉はどういう時に使うのかよく分からない。そんな私をよそに源川はさらに話し続ける。
「まじ聞いてくださいよー!私が彼氏に結婚しても仕事したいって言ったら怒っちゃって!長く付き合ってきて初めて彼氏が化石系男子だって知ったんですよ?」
話の内容から考えるに化石系男子というのは、結婚したら女性は家庭に入ることを望むことを指すのだろう。だとしても他に良い呼び方があったのでは?若い子が話す内容にはやはりついていけないと私は感じる。
「課長って奥さんとどう知り合ったんですか?」
源川は普段聞いてこないようなプライベートの内容まで聞いてくる。まぁ飲み会の席だからと私も軽く教えようと考える。
「嫁は取引先の受付をやっててさ、一目惚れしてアプローチしたワケ」
酔っていなかったらこんな話絶対しない。そんな私の話を聞いて源川は驚いていた。
「えっ!超いがーい!課長って草食系男子だと思ってたらロールキャベツ系男子だったんですね!かっこいい!」
またもや新しい○○系男子が登場した。スイーツ男子や草食系男子などは世間的にも浸透しているから、私でも何となく分かる。しかしここにきてとうとうどう考えても意味が全く分からない呼び名が現れてしまった。後輩の源川にロールキャベツ系男子の意味を聞くのはしゃくだったが問いかける。すると源川は笑いながら
「見た目は草食系男子だけど、中身は肉食系男子って意味ですよ?ほらロールキャベツって中身は肉じゃないてすか!」
絶対納得するか!と思って聞いたが案外ちゃんとした内容にグーの音も出なかった。
飲み会の帰り道、私はモヤモヤした気持ちを晴らすために、コンビニで新発売のティラミスを買った。その姿を何故か源川に目撃されてしまう。
「あっ!やっぱり課長はスイーツ男子ですね!」
ここまで来ると若者の言葉を使いこなす源川に嫌気がささなくなっていた。そして私も気づけば甘い物を買ってしまうスイーツ男子だったようだ。


コメント・評価を投稿する

コメントの投稿するにはログインしてください。
コメントを入力してください。

このストーリーに関するコメント

17/04/22 文月めぐ

こんにちは。物語拝読いたしました。
〇〇系男子という言葉の多さにまず驚きました。
そしてそれらをきちんと使い分ける笹岡さんの語彙の豊富さにも脱帽いたしました。

ログイン