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メモリアル

入賞した作品THE STORY WHICH WON

この日のために

コンテスト:第154回 時空モノガタリ文学賞 【 復讐 】

カテゴリ: 登録日:18/03/14

入賞時空モノガタリ文学賞 【 復讐 】 入賞作品

 とうとうこの日が来た。三十八年という人生、この日のために生きてきた。私は壇上におかれた金屏風前の椅子に座る。たくさんのカメラのフラッシュがたかれ、テレビカメラも入っている。日本で一番有名な文学賞受賞の記者会見の場。私は買ったばかりのスーツのポケットに手を入れる。そこには十年前にネットで入手してずっとお守りのように持っていた毒物のカプセル。今日こそ私を迫害した人々への復讐を果たし、このろくでもない...... 続きを読む

復讐の接吻

コンテスト:第154回 時空モノガタリ文学賞 【 復讐 】

カテゴリ: 登録日:18/03/20

入賞時空モノガタリ文学賞 【 復讐 】 入賞作品

「あなた、行ってらっしゃい…。」 「ああ、行ってくる。」  俺は、7年連れ添った妻の美紀に手を振った。もう二度とこいつの顔を見ることもないだろうと内心思った。目鼻立ちは昔と変わらず整っていたが、髪や肌にはもう艶がない。美紀の性格はお見通しで、これ以上発見も望めなかった。飽きていた。そろそろ生活を一新する必要があった。  俺は出張へ行くため、新幹線に乗った。閑散とした車内で椅子を倒し、目を閉じた...... 続きを読む

子どもの報酬

コンテスト:第153回 時空モノガタリ文学賞 【 報酬 】

カテゴリ: 登録日:18/03/04

入賞時空モノガタリ文学賞 【 報酬 】 入賞作品

 父は私がすっかり大人になった今でも、ごほうびだと言ってキャンディやチョコを用意している。 「だってお前、甘い物が好きだろう」  そう言って目尻を下げてとても優しく笑う。  ええ、好きだったわ。甘い物が好きな小さな女の子だった。けれどお父さん、私はもうチョコで口の周りを汚していた女の子ではないのよ――とそう言っても、父は「そうか」と言ってまた忘れ、私の為のお菓子を用意して待っている。 「嫌いじゃな...... 続きを読む

宝石を食べる悪魔と契約した話

コンテスト:第153回 時空モノガタリ文学賞 【 報酬 】

カテゴリ: 登録日:18/03/04

入賞時空モノガタリ文学賞 【 報酬 】 入賞作品

 結婚式まであと二週間だった。招待状も出したし、ドレスも料理も何もかも全部決まっていた。  なのに、あの男は、 「ごめん! 彼女のことが好きになったんだ!」  後輩に手を出していた。 「先輩っ、ごめんなさい」  わざとらしく、後輩が泣いている。 「すまない、彼女は悪くないんだ。俺がっ」  全員が同じ職場だ。私が結婚することを後輩も知っていた。迫ったのが彼からだったとしても、女が悪くないわけがない。...... 続きを読む

引火メチル着火アルコホル

コンテスト:第152回 時空モノガタリ文学賞 【 酒 】

カテゴリ: 登録日:18/01/08

入賞時空モノガタリ文学賞 【 酒 】 入賞作品

 中学二年生になったばかりの岡田マイは、普段から愛想がない。 「お母さんの、キャバクラの仕事って忙しいみたい」 「へえ」  同じ団地に住む、しかし常にそっけない幼馴染みの加藤ケイスケと、昨年からゴーストタウン化したその団地の物陰で話すのが、マイの日曜日の過ごし方だった。  地面に打たれたコンクリートが、何のせいなのか一メートル四方ほどクレーター状に浅くえぐれた場所がある。そこにはよく水が溜まってい...... 続きを読む

この一杯のために

コンテスト:第152回 時空モノガタリ文学賞 【 酒 】

カテゴリ: 登録日:18/01/16

入賞時空モノガタリ文学賞 【 酒 】 入賞作品

 子供の頃、私にはお父さんがよく口にする嫌いな言葉があった。仕事から帰宅して晩酌する時に一杯目のビールを美味しそうに飲んで必ずこう言うのだ。 「あぁ、この一杯のために生きてるわー」  それを聞くたびにお父さんは私よりもお酒の方が大事なのかな、などと思って勝手に傷付いていた。我ながら可愛いらしい少女時代だ。それでも時々私が正面の席に座り、ビールをお酌してあげると「由依が注いでくれるビールは格別だな!...... 続きを読む

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